あのね、聞いて。
昔の話なんだけど。
はじめてできた大学の友達、まっちゃんとはいつも一緒にいた。
僕の家から大学までの途中にまっちゃんの家はあった。
だから朝、まっちゃんの家に寄って大学に行っていた。
講義もほとんど一緒だから、一緒に通学。
ほぼほぼ一緒に過ごすことになる。
サークルには絶対に入ろうと思っていた。
友達作りたかったし、先輩とのつながりもほしかった。
まだ少し桜が残っていた。
掲示板のある中庭の周りは、サークルの勧誘で賑わっていた。
いろいろなサークルがテーブルを出して、新入生を勧誘している。
うわー、マンガやドラマでしか見たことない漫研だ、とか。
なんかそういうの見てテンション上がってた。
いくつかサークル見てみて、これからの時代はパソコンだろ？とか思ってた。
社会に出たらパソコン触れるようにならないと。
だから、PC部ってとこの話聞いてみようかな。
とか。
最初に話しかけてきてくれたのは、中国武術愛好会だった。
部ではなかった、まだ部の基準は満たしていないと言っていた。
蟷螂拳という、カマキリをモチーフにした拳法をやっているらしい。
酔拳はできないんですか？
とか、ふざけたことを聞いたりした。
先輩とのつながりもできるし、社会人とのつながりもできる。
と、カマキリに似た先輩が話してた。
いろいろとお話を伺った。
とても真面目そうな方たちだった。
とりあえず、考えます。
ということで。
その場は立ち去った。
その時。
別の集団が声をかけてきた。
聞いてくれてありがとう。
次回に続くよ。
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